food creation

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記憶の珍味×レストラン FARO
エクスペリメンタル ディナー

11 September - 26 September 2020
Venue : FARO
Organizer : Shiseido Company, Limited/Shiseido Parlour
Executive Chef : KOTARO NODA (FARO)
Pastry Chef : MINEKO KATO (FARO)
Sous Chef : YUJI MAETA (FARO)
General Manager : KAZUHIRO GOCHO (FARO)
Management : Shinya Furui
Photo : Shinya Furui

FAROとのコラボレーションによるガストロノミー・コース料理で「記憶の珍味」をあじわう体験。

1872年、銀座に福原有信が調剤薬局「資生堂」を開業。1902年には資生堂パーラーの前身となる飲食店「ソーダファウンテン」を始めます。1919年同所に開業した「資生堂ギャラリー」は日本最古の画廊です。
100余年の歴史があるアートギャラリーとレストランは、常に最先端の芸術と美食を発信し続けながら、関東大震災や第二次世界大戦など幾多の歴史的な災厄をくぐり抜けてきました。

そして新型コロナウィルスによるパンデミックの影響が拡大して、世界がロックダウンに向かっていた2020年春。
未来への不安とストレス。健康や免疫力への渇望。
この時、資生堂ギャラリーで食をあつかうアーティストが展覧会を開催していたことに、奇妙な関係を感じます。

食事は身体の栄養であり、芸術は心の栄養だからです。

イノベーティブ イタリアンレストラン「FARO」との共同プロジェクトは、記憶の珍味展の作品テーマ「自然と人間の関係性・共生についての問いかけ」を美食としてあじわう体験。予約したゲストは、まず地下の資生堂ギャラリーで「記憶のあじわい」を鑑賞。作品のあじわいの余韻とともに10階のレストラン「FARO」へ。展覧会で感じたあじわいをベースにした8品の料理をガストロノミーと、ミクソロジーペアリングのコースメニューとして体験できる。

諏訪綾子の作品「記憶の珍味」が、FAROのグランシェフ 能田耕太郎、シェフパティシエ 加藤峰子をはじめとするスタッフたちによって最先端の美食に発展し、展覧会とはまた別の角度から同じ「記憶の珍味」を複層的に鑑賞できる画期的な企画となった。
ギャラリーとレストランが同軸で作品表現をすることで、「食の可能性」はさらに拡がりをみせました。

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〈 記憶の珍味 × FARO 〉Dinner Experience へようこそ

あなたの記憶の珍味はいかがでしたか。

これから、そのマスクの内側にひろがるあなただけの森へ、さらに奥へ、もっと深く、迷い込みましょう。
あなたの、わたしの、脳に宿る森が、いま記憶の奥底からゆっくりと浮かびあがる。

自然との関係性において、人間の側が、自然に合わせて変容する進化というのもあり得たのではないでしょうか。
自然をあじわうなら、今こそ。

それは、意識であり、無意識であり、わたしそのもの。
あじわうほどにあじわい深く、噛みしめるほどにうまみを増す。

美しい記憶の珍味は、あなたの中にある。
諏訪綾子
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